mRANA 分析システム


dsp-overview-01 Editor全景
分析ソフト mRANA-Dsp 評価ソフト mRANA-Editor

はじめに

本システムは、騒音振動対策向けの周波数分析・評価アプリケーションおよびサービスです。

昨今のコンピュータの処理能力の進歩によって、以前は高価な専用機でなければ難しかった処理がパーソナルユースのコンピュータで同等に実現できるようになりました。従来、騒音振動の測定では騒音計のほか、分析器・データレコーダ・レベルレコーダ等多くの専用機器の調達が必須でしたが、状況・使用用途次第では十分にデスクトップアプリケーションで代理可能です。また、専用機のみを利用したシステムであっても現在では最終的にPC上で表計算ソフトなどを利用してドキュメントを作成するといった典型的なユースケースを考慮すると、転送・コンバート作業がない分、より効率的と言えます。また、本システムは特定のハードウェアに依存しないため、各社の計測器と汎用的に連携できる事も1つの特徴です。

本システムの範囲

mrana-system.004

本システムは本ウェブサイト自身と本ウェブサイトから提供されるデスクトップアプリケーションmRANA Dsp/Editorを含めた総合的な環境で構成されます。(上図、破線内)
注意点としては、本システムを利用して分析評価業務を行うためには、 waveファイルが必要 であるという点と、計算出力などは ExcelファイルやCSVファイル となる点です。また、本システムの核はデスクトップアプリケーションであるもののユーザー認証やバージョンアップにおいて 本ウェブサイトのサーバとの連携 があるという点です。

騒音・振動の録音について

前図で示したとおり、mRANA Dsp/Editorは単体での録音機能を有していません。分析を行うためには、まず、分析対象となる波形データ(Waveファイル)が必要です。ここでは本ソフトウェアを利用する前段階となる測定時の機器接続例、録音方法について簡単に述べます。

計測器のAC出力を利用して波形信号を得ます。PCへの転送は、オーディオデバイス(サウンドカード、オーディオボードなどのPC周辺機器)を経て直接PCに収録する方法と、HDRなど一度レコーダで収録し、後にレコーダからPCへ転送する方法などが考えられます。いずれの場合も本ソフトウェアで分析する場合には最終的にPC上でWaveファイルとして認識させる必要があります。

接続例

PCで録音する場合

オーディオデバイスを利用してPC上で録音する場合

録音後転送する場合

レコーダで録音し、PCへ転送する場合

録音

録音はご使用となるPC上のソフトウェアもしくはレコーダーの説明書を参考にして行って下さい。ここでは録音時の注意事項を記載します。

  1. 入力レベルの調整(騒音計の場合 CAL信号は-6dBですので余裕を持たせて-15~16dBを目安にしてください)
  2. 計測器のキャリブレーション信号の録音
  3. 計測器のレンジを合わせて録音開始 ( 録音時は絶対に入力レベルを変更しないでください )
  4. レンジの記録(ノート等に騒音計レンジや録音時間などを記録)

付録

本システムの開発の経緯

本システムは早くからパーソナルコンピュータを分析システムに取り入れ、長年に渡り実務で活用され定評のある モリノイズコントロール合同会社(LLC Mori Noise Control Office)の Mori Analysis System が前身となっており、その後継として広く使われることを目指して新規に開発した分析システムです。